プレースホルダーとラベル
私はAndroidユーザーなので、iOSのスケジューラーについては日常的に触れていなかったのですが、先日スケジューラーアプリを検討する機会があり、スマートフォンでは第一選択肢となるであろう各OS標準のスケジューラーをじっくり見比べてみました。
AndroidのMeet等、連携する機能に関するものもありますが、基本的には、
タイトル / 日時 / 場所 / 通知 / メモ (説明) / カレンダー上での表示色 / 添付ファイル
といった辺りがベーシックな設定項目となっています。
パッと見での一番の違いは、入力種別の表現方法でしょう。
Android
- すべての項目がアイコン
- 値をnullに設定できる項目は、プレースホルダーをラベルとして利用している
Androidはかなり割り切っていて、null以外の値を入力した場合、その項目の種別はアイコンから判断するしかありません。
Androidユーザーであれば見慣れたアイコンが大半なので、ある程度使っていれば問題無いし、種別に沿った値を入力していれば、値から種別を推測することも可能でしょう。("場所"の写真ように補助要素が表示される場合もありますし)
iOS
- すべての項目がテキストラベル
- タイトル、場所、URL、メモはプレースホルダーをラベルとして利用している
iOSもプレースホルダーを採用している項目はラベルが無く、更にAndroidと違ってアイコンも無いので、値を入力しているといよいよ種別が分からなくなります。
こちらも初期状態ではプレースホルダー兼ラベルが表示されていることと、入力された値からでも種別の推測は可能です。
かつては、プレースホルダーにラベル等の重要な情報を表示するのは誤りとされていました。
今現在もその原則自体は変わっておらず、むしろ普遍的なものとなっているはずですが、スマートフォンの限られた表示領域を前提としたUIの世界においては、敢えてその原則を踏み外すケースも増えてきているようです。
プレースホルダーがラベルを兼ねても問題が無いと感じるケース
- 付帯するアイコン等で種別の推測が容易
- 入力される値から種別の推測が容易
- 日常的に利用する画面で、学習の機会が多いと想定される
- 初期状態では値がnull=ラベルが表示されている
上記であれば一切問題が無いというわけではなく、原則は変わらないものだと思いますが、画面サイズや一覧性、ターゲットユーザーのリテラシーといったものとのバランスを考え、最適な提供方法を模索していくべきでしょう。